ロシアのプーチン大統領が、部分的動員令を発令したことを受け、徴兵を逃れようとする動きが広がっている。
ネット検索では、腕を骨折する方法が急上昇している。
ウクライナ侵攻を続けるロシア全土で広がっている、抗議デモ。
デモ参加者「戦争反対」、「ウクライナに行くと殺される。プーチンのために、お前らのために死ぬつもりはない」
デモは、39の都市で起きていて、この日、ロシアでは1,300人以上が拘束された。
デモのきっかけになったのは、21日、プーチン大統領がテレビ演説で市民に伝えた「部分的動員に関する大統領令に署名した」というメッセージだった。
市民およそ30万人の予備役を招集し、戦地に投入する考えを明らかにした。
動員令は、即日発効され、召集令状はその日のうちに、市民に届き始めているという。
この徴兵を逃れるためだろうか、ロシア国内では今、ある検索キーワードが急上昇している。
それは、「腕を骨折する方法」。
ロシアのインターネットでのグーグルトレンドの検索数を表したグラフ。
プーチン大統領がテレビ演説で部分的動員令を表明した日本時間午後3時以降、「腕を骨折する方法」の検索数が急上昇していることがわかる。
市民たちは、腕を骨折すれば徴兵を逃れられると考えたのだろうか。
ロシア国内では、にわかに「骨折ブーム」が起き始めているという。
こうした中、ロシアで話題になっているのが、ロシアの反体制派の団体が、軍の当局を装って、ある政府要人の息子に電話をしたこの動画。
電話の相手は、プーチン大統領の側近の1人、ペスコフ大統領報道官の息子・ニコライ氏。
ニコライ氏に軍への招集を求めると…。
ペスコフ報道官の息子・ニコライ氏「私は行かない。私は別のレベルで解決する。私がペスコフであることを知っているなら、私がそこ(兵士が集まる施設)に行くことが適切でないことを、あなたは理解する必要がある」
軍への招集を拒否したとするニコライ氏の音声が収録された動画は、世界中に拡散された。
ペスコフ報道官は、動画について、「すべての会話を公開すべき」と、息子を擁護。
動画は、発言の一部を切り取って伝えられたものだとの見方を示した。
新たに動員される兵士は、30万人。
ロシア全土で巻き起こる抗議デモは、ロシア側の厳しい現状を浮き彫りにしている。
FNNプライムオンライン
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