世界各国が開発にしのぎを削る、量子コンピューター。その最先端を行く国の一つが中国です。民間企業が開発した量子コンピューターが報道陣に公開されました。
北京市内にあるIT大手「百度」の研究所。ここに百度が初めて開発した次世代高速計算機「量子コンピューター」があります。
記者
「こちらが今回公開された百度の量子コンピューターです。触るとちょっとひんやりします」
中の温度はマイナス273度。ここに計算を行うチップが入っています。
コンピューターの名前は「乾始」。新たな技術の始まり、という意味です。
量子コンピューターは、スーパーコンピューターよりはるかに速い速度での計算が可能で、グーグルの発表では、1万年かかる計算問題をわずか3分20秒で解いたこともあり、AI技術や自動運転などの分野で革命をもたらすといわれています。
また、量子技術は第3者による解読が不可能とされ、軍事分野への転用も視野に入っています。
2016年、中国は世界初となる量子暗号通信を実験するための衛星「墨子」を打ち上げ、その2年後には中国とオーストリアの間で長距離通信に成功したと発表。日本政府は、中国が軍事技術の革新に応用しようとしているのでは、と警戒しています。
百度は将来的に、個人や企業が誰でも自由にこのコンピューターを使い、金融や医療、輸送などの分野で活用されることを目指しています。
世界を変えるともいわれる量子コンピューター。グーグルやIBM、ファーウェイなど多くの企業が開発に参入しており、激しい開発競争が繰り広げれられていくことになりそうです。
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