ロシアでは、欧米による経済制裁が続き、メーカーの部品調達に影響も出ています。一方で、こうした状況を逆手にとった販売戦略も登場しています。
モスクワにあるスーパーでは、当初、品切れになった砂糖も並んでいます。モノはたくさんあふれています。ただ、ロシア統計局によりますと、制裁後、物価が10%上昇したということです。
国内企業の“モノづくり”にも影響が出ています。ロシアの国産車「ラーダ」。制裁の影響でエアバッグの部品が入らなくなり、今月、一番安いモデルについて「エアバッグ」なしで売り出しました。その分、コストダウンした安さをアピールし、制裁を逆手にとった販売戦略を展開しています。
国営放送でも、この車は、制裁に抵抗する“シンボル”だと紹介されました。市民の受け止めはさまざまです。
モスクワ市民「(エアバッグがなくても)問題ない。68万ルーブル(約155万円)は悪くない」「ロシア車には興味がない。質が悪いから」
一方で、外国企業の撤退は依然続いていて、ファストファッションのH&Mは閉店セールを行っています。
買い物客「(H&Mは)もう閉まりますね。私はどうしたらいいんですか? 売っているものを買っていきます」
こうした中、日本のユニクロは営業を停止していますが、店内には商品が並び、マネキンには照明が当たっています。ユニクロは今後について「引き続き事態を注視し判断する」としています。
外国企業は、戦況や国際社会の制裁の動きをにらみながら、撤退か営業再開か難しい判断を迫られています。
(2022年8月23日放送)
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