〝オンライン里親〟で児童養護施設の子どもたちを支援

〝オンライン里親〟で児童養護施設の子どもたちを支援

文部科学省が調査した2021年度の大学進学率は「54.9%」と過去最高となりました。
一方で、厚生労働省が今年の3月に発表した児童養護施設の子どもたちの大学進学率は
「17.8%」と大きな開きがあります。
その理由の1つが金銭面です。
児童養護施設で暮らす子どもたちの進学をサポートする取り組みが大阪で行われています。

大阪・中央区にある「みらいこども財団」。
企業と連携し、全国600ヵ所の児童養護施設に衣類や日用品、食品を支援する活動を行っています。

児童養護施設を出た多くの学生は奨学金とアルバイトの収入をもとにたった1人で生計を立てています。

【谷山代表理事】
「自分ひりで悩んでしまって、結果的にお金が尽きて退学してしまう」

そこで、始めたのが「オンライン里親プロジェクト」です。

支援したい里親たちが複数人で1人の子どもを支援する取り組み。
里親は一人あたり年間で12万円を支援。
子どもたちには、毎月平均で5万円が送られます。

現在、全国で17人の学生が返済不要の支援を受けています。
一方、支援する里親はアメリカなど世界中から100人以上がこのプロジェクトに参加しています。

九州の大学にこの春から通う松下さん(仮名)
松下さんは小学生の頃、父親から虐待を受け、12歳の時に児童養護施設に入りました。

【松下さん(仮名)】
「ガラスの灰皿で頭を殴られたこともある。」

松下さんは、自分の夢をかなえるために進学を希望、このプロジェクトに参加しました。
【松下さん(仮名)】
「オンライン里親の支えがないとアルバイトしなきゃという気持ちになって、学業にも影響していたと思う」

「オンライン里親」は金銭的なサポートだけではありません。
3か月に1度、支援している里親と学生がオンラインで会話できることが最大の特徴です。
松下さんは親の目線で応援やアドバイスをくれるこの交流がなによりも待ち遠しいと言います。

松下さんの里親の福原さん。
【福原さん】
「お金だけポンとだしてそれで終わりというものではないのが逆にいいのかな。大学4年間だろうと思うと、4年間のつながりの中で誰かをサポートしていく感覚を持てるのが1つの特長」

【松下さん(仮名)】
「(施設で)小学生と遊んだり宿題をみるのが、自分に取って楽しかったので、小学校の先生になれたら、自分も楽しく暮らせる。自分は虐待を受けてきたので、虐待とかを気づいてあげられる先生になりたい」

#オンライン里親 #みらいこども財団 #児童養護施設 #テレビ大阪 #やさしいニュース #テレビ大阪ニュース

─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─
やさしく・わかりやすくお伝えする「やさしいニュース」や
スポーツ、日本経済新聞社とのコラボ企画など日々、配信中!

【チャンネル登録】
https://www.youtube.com/c/tvosakanews/?sub_confirmation=1

【SNS】
▶Twitter   https://twitter.com/tvosaka_news
▶Facebook  https://www.facebook.com/tvosaka.news.fb
▶TikTok   https://www.tiktok.com/@tvonews
▶Instagram  https://www.instagram.com/tvonews/

科学ニュース動画カテゴリの最新記事