新型コロナウイルスの感染が急拡大し、自宅療養者は過去最多のおよそ61万人となりました。もしもあす、感染したらどうしたらいいのでしょうか。今すぐできる事前の対策を専門家に聞きました。
感染が拡大するなか、過去最多となった“自宅療養”。軽症者への対応は“転換期”を迎えつつあります。
自宅療養する40代女性:「痛くなって買ってはいたけど全然足りない」
もう“対岸の火事”ではない“自宅療養”。
国際医療福祉大学大学院・和田耕治教授:「市販薬でとりあえずはしのぐことがむしろ体力を温存する」
専門家が提案するキーワードは自衛です。
過去最多となった自宅療養。軽症者は、もう「自分で身を守る局面」に変わりつつあります。
自宅療養する40代女性:「ホテル療養がしたいとなれば、いつ言えばいいのかとすごく思っています」
鹿児島県に住む自宅療養する40代女性。21日にのどの痛みを覚え、22日に陽性が判明。今も保健所とは連絡がつきません。
自宅療養する40代女性:「私は基礎疾患をしているので不安がありまして、父以外は全員持病があるので、どうしても感染させちゃいけないと」
女性はのどの痛みと37.6℃の熱があるものの“軽症”です。ただ、過去にがんを患ったこともあります。
5人暮らしのうち4人が持病を抱えているため、宿泊療養を希望しています。ただ、その要望を伝えることすらできていない状況です。
自宅療養する40代女性:「保健所に電話を78回ですね。ずっと話し中で全然つながらなくて」
全国の療養者数は、およそ78万人。うち自宅療養者数は過去最多の61万人ほど。ほぼ8割が自宅療養となっています。
人々の意識も“自衛”へ変わりつつあります。
都内にある薬局では自宅療養になった時のため、薬などを用意する人が増えてきたそうです。
ヒルマ薬局・比留間康二郎取締役:「こういった『解熱鎮痛剤』だったりとか、あと今回結構のどとか、せきとかがひどく出る方だったら『せき止めのお薬』とか、あとは食事がとれない方だとタンパク質とか入っている『栄養ドリンク』だったり」
軽症者も多く、行政や医療機関が逼迫(ひっぱく)する今、こうした自衛手段は有効だとする意見もあります。
国際医療福祉大学大学院・和田耕治教授:「かぜ薬を手元に置いておくことは有効。例えばゼリー、おかゆであったり、のどが痛くなる人が多いので飲み込みやすいものを事前に購入しておくことはとてもいい」
軽症であれば、自宅療養も一つの選択肢としています。
国際医療福祉大学大学院・和田耕治教授:「今受診してもかなりの待ち時間があったりするので、手元にありその薬でしのぐということがむしろ『体力を温存する』ということにもなるかと」
市販薬以外に備えはできるのでしょうか。
自宅療養する40代女性:「ありがとう。私は手袋をしてから取ります。ありがとうね」
両親・兄弟の5人暮らしで一人だけ感染した女性。
食事は家族が用意、接触しないよう届けてくれています。
自宅療養する40代女性:「このように一つひとつ、プラスチックの皿にラップで入って来ます。このラップは自分で廃棄しております」
ただ、洗濯はできず、衣類はたまる一方です。
自宅療養する40代女性:「2日分の洗濯です。自宅にいるだけでもお風呂には入りたいし、着替えもしたいのでどんどんたまっていく一方です。完治をした時にまとめて洗います」
自宅療養をするにあたって“備える”ものはあるのでしょうか。
自宅療養する40代女性:「のどあめがこんなにも必要だったかというのが全然分からなくて、痛くなって買ってはいたけど全然足りない。アイス枕を必ず準備していた方が熱が下がりやすいというか、爽快感が全然違う」
その多くが軽症といわれる“第7波”。軽症者の対応は、転換期を迎えています。
東京都は、26日から食料品配送について対象を変更しています。「同居家族や知人から買い物の支援を受けられない人」などが対象です。
和田教授も、高齢者を守るため“自衛”はやむを得ないとしています。
国際医療福祉大学大学院・和田耕治教授:「今の状況は、本当に重症の方が病院にかかれないような状況になるので、特に50歳以下で症状がこれくらいなら我慢できるという方は、いわゆる市販の薬でしのぐ、というのが一つの方法だろうと。こういった状態においては自分を守る“自衛”がとても重要」
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