国内で感染が再拡大している新型コロナウイルス。感染力の強いとされるオミクロン株の「BA.5」は海外でも広がりを見せていますが、対策は国によってまちまちです。
WHO テドロス事務局長
「(新型コロナの拡大は)“国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態”であり続けている」
新型コロナについて、こう指摘したWHO=世界保健機関。オミクロン株の「BA.5」については、4週連続で増加し、その傾向が続くと見られると警戒感を示しています。ゼロコロナを目指す中国では。
記者
「こちらの地区では、ワクチンをまだ打っていない60歳以上の人に対して、接種すれば1000元分(およそ2万円)のスーパーのクーポン券を配る取り組みが始まりました」
さらに、「BA.5」の感染が確認されたこともあり、北京市は今週から映画館などの利用者にワクチン接種証明の提示を義務づけると発表しました。しかし、これに市民が猛反発。市は一転、提示義務化を事実上、見送る事態となりました。
一方、前の週と比べ、26%ほど感染者が増えたイギリスでは。
記者
「新型コロナの感染者が増加傾向にありますが、マスクをしている人の姿はほとんど見当たりません」
市民
「みんな普通に暮らしたいですし、私も特に怖くありません。周りもあまり気にしてなさそうです」
「コロナは終わった気になってますが、ニュースで数字を見るとやっぱりまだですよね」
入院患者は増えているものの重症者はほとんど増えておらず、次期首相を決める保守党の党首選でも、候補者たちからコロナ対策の話はほぼ聞かれません。
アメリカ・ニューヨーク市では、7日間平均の陽性率が15.2パーセントと1か月間で倍増。それでもマスクをしない人の姿が目立ち、ブロードウェイでは今月から着用義務が解除されました。
観客
「おそらく着けません」
「もし必要ならマスクをします。でもそうでなければしません」
アメリカでは、「BA.5」の割合が65%になるなど当局が注意を呼びかけていますが、市民の警戒感はそれほど高まっていません。
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