ロシアによるウクライナ侵攻は 身近なところにも影響が…
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ロシアによるウクライナへの侵攻は すでに50日以上。
いまだ停戦への道は 見えてきませんが…
歯科医師（札幌）
「（金属の値段が）倍以上になっている」
銭湯経営者（札幌）
「食料の価格が上がっていくことが考えられる」
離れた国での戦争が 私たちの身近なモノにも
影響を及ぼしています。
札幌市東区にある歯科医院です。
今まさに診療中で 取り出されたのは「銀歯」です。
栄町なごみ歯科（札幌市東区） 房川 大地 院長
「2018年あたりは、だいたい1グラムについて1,800円くらい。
今1グラムが3,600円くらい。倍以上になっている」
銀歯の主な原料になっている金属「パラジウム」。
主な産地はロシアで、ウクライナへの侵攻を受けて
値段が高騰していました。
銀歯を入れるのは「公的医療保険」の対象となるため
あらかじめ、国で治療の価格が決まっています。
原料費が急に上がったからといって
金額を変えることはできません
房川院長
「3グラムないしは、3グラムいかないくらい。
これ以上超えると、基本的には今の情勢だと赤字。
金額が上がってくることに関しては、大変なことになったと
感じている」
このため、国は来月から診療報酬を見直しました。
一般的な銀歯の治療では、患者の負担が180円程度
増えてしまいます。
一方こちらは、札幌市西区にある銭湯。
ここも、厳しい状況に追い込まれていました。
湯屋・サーモン（札幌市西区）武政 健 店長
「ごゆっくりどうぞ！こんにちは」
札幌市西区にある銭湯です。
去年から値上がり基調だった燃料の価格は、
産油国 ロシアによるウクライナ侵攻で 上昇傾向が加速。
大きな痛手となっています。
武政店長
「（去年の）1.5倍から2倍、これからはそれ以上の予測。
銭湯ですので450円と言う単価が、上げることができないと
条例で決まっている」
燃料代が高騰しても、2019年に改定した
大人450円の料金を、すぐに引き上げることはできません。
さらに、小麦の輸出国であるロシアとウクライナの戦争で
提供する料理にも影響が…
武政店長
「（ロシアとウクライナは）小麦の産地と言うこともあると
思うのでこれから食料が上がっていく」
食材の仕入れ価格が、軒並み値上がりしているのを受けて
ゴールデンウィークから「ナポリタン」や「焼きそば」などを
30円から40円 値上げする決断をしました。
看板メニューでもある、羅臼産のサケを使った
「サーモントロ丼」も40円値上げします。
サケなどの海産物は、ロシアへの経済制裁の強化を受けて
日ロの漁業交渉でも、見通しが不透明となっていて不安は募ります。
武政店長
「俗にいうサーモン価格。残念ながら各メーカーの
値上げは打ち勝つことができないので、
どうしても（価格を）上げないと、うちが共倒れではないが
苦しくなったら厳しいので、我慢の限界と言うことで」
客
「（値上げは）しょうがないのかなと思っちゃう。
（銭湯が）無くなったら困るから」
銭湯で働く20人のスタッフたちの生活を守るため、
野菜や 焼きいも、手作りレモネードの販売を始めるなど
「サイドビジネス」での売り上げアップに力を入れています。
武政店長
「日々の生活に寄り添って日常を豊かにできるところがお風呂。
お風呂以外にも、みなさんに喜んでもらい、楽しんでいただく」
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