ウクライナ情勢が緊迫する中、ロシアのラブロフ外相は14日、プーチン大統領と会談し、欧米との対話の継続を進言しました。
ロシア・プーチン大統領「われわれが懸念する重要な問題について、(欧米と)合意に達する可能性があるか」
ロシア・ラブロフ外相「常に(合意の)チャンスはあると言わざるを得ない」
ラブロフ外相はこう述べた上で、プーチン大統領に対し、欧米との対話の継続を進言しました。
また、ショイグ国防相もプーチン大統領と会談し、ウクライナ国境付近で行っている軍事演習が近く完了すると報告しました。軍事演習は20日までの予定で、その後、部隊が撤退するのかが焦点となります。
これに対し、アメリカ国務省の報道官は、「緊張緩和には具体的な行動が必要だ」と指摘しました。
アメリカ国務省・プライス報道官「外交と対話の成功には緊張緩和が必要だが、まだそれらしきものは(ロシア側から)みえていない」
国務省のプライス報道官は、ロシアの外相が進言した対話継続には、ウクライナ国境付近からのロシア軍の撤収など緊張緩和に向けた具体的な行動が必要との認識を示しました。
一方、国防総省のカービー報道官は、「侵攻はいつあってもおかくしない」と改めて警告し、「プーチン氏は事前の予告なしに侵攻に踏み切ることができる」と指摘しています。
こうした中、国連のグテーレス事務総長は14日、ロシアとウクライナの外相とそれぞれオンラインで会談しました。
国連・グテーレス事務総長「私のメッセージは明確だ。外交に代わるものはない」
グテーレス事務総長は会談後、「軍事衝突の緊張感が高まり、臆測が広がっていることを深く懸念している」と述べた上で、各国政府の首脳らに対し、「公の場での発言は緊張をあおるのではなく、和らげることを目的とすべきだ」と扇動的な発言を控えるよう求めました。
(2022年2月15日放送)
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